仕事中に方言を使うかどうか 私の場合は名古屋弁と三重弁の切り替えができるようになって気が楽になりました


仕事中に方言を使うかどうか。
標準語にすべきなのかなまってていいのかとか、個人的にはものすごくオフィシャルな場でなければそんな気にしなくてもいいと思いますが。
税理士のお仕事でお客様との会話は適度にリラックスできた方がいいので、お話しをしながら自分でちょうどいい感じの言葉遣いにしています。さすがにため口はないですが、丁寧語&方言を多少入れています。個人差あると思いますが、失礼でなければ&堅苦しすぎなければそれでOKかと思います。

仕事中の言語は名古屋弁か三重弁かで長年悩んだ

私の場合はさらに名古屋弁と三重弁のどっちの方言を使うかという分かれ道がありました。(二十歳頃までは三重、以降は名古屋に住んでます)
独立してからは、お会いする方と場所によって使い分けております。思いつくまま書いてみようと思います。
同じような方言のエリアでの移動(関西弁や標準語(?))や普段使わない方言のエリアでは全く気にならないのですが、東海地方の場合は愛知&岐阜・三重で方言が全然違います。
とは言えどちらも極端ななまりはなく、他人が聞いても聞き取れるレベルなので第三者からしたら大したことないと思いますが、当事者にとってはだいぶ違います。
岐阜は三重に近い言葉のエリアもありますが、私が知る限り愛知と似ています。愛知は名古屋弁や三河弁など微妙に違いますが、標準語に近いアクセントです。異論は認めます。中には(徳川家康経由だから)名古屋弁こそ標準語なのに方言呼ばわりされるのは心外だ、と言い張る強烈な方もいらっしゃいますが、それは言い過ぎだと思います。
三重弁は名古屋弁と全く違い、(語尾はだいぶちがいますが)アクセントは関西弁とほぼ一緒です。三重は名古屋の通勤通学圏内なので、ふだんから両方入り混じります。

勤務時代は名古屋弁が公用語

勤務時代はずっと名古屋の税理士事務所だったので、三重弁の使い手はスタッフのなかで私だけでした。三重の方も一時期いらっしゃいましたが、もともと他県出身の方なので三重弁は使われませんでした。
私は二十歳ぐらいで名古屋に引っ越してきたので、今でこそ名古屋に住んでいる方が長いのですが、就職した当初は名古屋弁にはなじめず抵抗感がありました。
徐々に慣れて今は普通に使っているものの、覚えたのは主に事務所内、しかも大半が上司のクセの強い名古屋弁から伝授されているので、これで合ってるのかはいまだに自信はありません。さすがに“おみゃーさん”や“エビフリャー”は使われてなかったですが、“ご無礼します”等古めかしいのはうつらないように気を付けていました。
職場で私以外の全員が戸惑っていたのは、たまに三重の役所等から電話があったとき、なぜか全員が全員三重弁で話されるので、会話のペースがつかめずズッコケるとのことでした。
もちろんため口ではなく、ちゃんとしたビジネス敬語でしたので失礼な言葉づかいではないのですが。自分のお名前から、固定資産税や市区町村名からなにもかもアクセントが違っています。さらに、たとえ内容が税務調査や納税についての確認などたとえシビアなものであっても、少しほんわかした言葉遣い&真逆のアクセントで会話が始まると、聞いてる側は調子がくるって何を言ってるのかわからない、と所長ほか愛知県出身のスタッフは口をそろえて嘆いていました。
…おっしゃる意味わかります。私も三重弁は使うのですが、職場ではわたし自身も名古屋弁を話しているので、いきなり三重弁で始まると急に違う言語が入ってきたようで戸惑いました。なので、私も職場で電話を取るときは事務所の公用語である名古屋弁を使っていました。
なので、昔まだ携帯電話が普及してなかったときに実家から職場に電話があったときなどは、急に口調が変わるのでびっくりされていました。(三重弁は敬語だとやわらかいのですが、普段使いの言葉は荒っぽく聞こえるようです 私の言葉遣いが汚いだけかもしれないですが)

独立後は三重弁と名古屋弁を使い分け

ところが、独立してからは三重では三重弁の方が自分自身も楽なことに気づき、いまは行った先でお会いする人によって使い分けています。最初はなかなか三重弁が出てこなかったのですが、三重県での仕事がいくつかあって月に何度か三重に行くたびにだんだん三重弁になじんできて、電車を降りたら自然と三重弁になります。郷に入っては郷に従え。
ですので、今のところ仕事での公用語は2種類用意し、三重の時は三重弁、愛知の時は名古屋弁で応対させていただいております。
名古屋に来た当初は常に三重弁の方がいいのかとか、名古屋の方が長くなってからは常に名古屋弁の方がいいのかとか悩んだのですが、いまはどちらも自然に切り替えられるので、行った先々で自分が話しやすい方で話そうと思って使い分けております。
独立前は三重でも実家や昔の友達と会うとき以外では三重弁は出てきませんでしたが、三重での仕事が定着するにつれて自然と三重弁が出てきました。いまも、心の中の言葉や物事を考えたりするときに使う言葉はずっと三重弁です。どっちがいい悪いという問題ではないのですが、心の中の言葉と同じ言語?を発する機会がふえたのは自分自身にとってほんとよかったです。

自分のアイデンティティにも繋がる問題だったかも

名古屋にうつってきたのと就職したのと税理士試験の勉強を始めたのが全部20歳前後で、なじみのない環境でややこしい勉強を始めたため、そこから色々屈折しまくりました。言葉がどこまで心身に影響があるのか不明ですし、また今ぐらい名古屋弁になじんでいたらそうでもなかったかもしれませんが。独立してやっと自分の心のなかと同じ言語の三重弁を使う機会が増えたのは自分自身にとってほんとによかったです。
今週あと1回ありますが、この1週間で三重に3回仕事で行くことになります。
お仕事なので緊張もするものの、三重出身なのでそもそも三重に行くこと自体が楽しく、片道1時間前後かかりますが毎回ちょっとした旅行気分を感じます。
もう名古屋に住んでいる年月の方が長いため、三重に行くと懐かしさと新鮮な気分が入り混じった不思議な気持ちにもなります。ぜんぶが三重だと移動も大変なのですが、少し使う機会がある今の状況がとてもバランスがとれていて気にいってます。
外国のように領土にまつわるシビアな歴史もないですし転勤族でもなかったのに長々と書いてしまいましたが、仕事だけでなく、私のアイデンティティの確立につながる大事なことだったのかなと思います。いっそ英語がこのぐらい自然と切り替えられるとうれしいのですけど。
今は一周回って名古屋弁も三重弁もどちらも好きになり、ケンミンショーなどご当地番組では共感できるエリアも広がったのでよかったです。

おまけ スーパーのPOPの三重弁

ぎゅーとらにあったPOPの「これお土産にしたら喜ぶに!」
見た瞬間母の言葉で再生されました。効果絶大です。
語尾の“に”は自分でも使いますし、普通に通じると思いますがインパクトあります。
帰ろに&喜ぶわさ、でもいいかも。

【昨日の一日一新】

・郡上コーヒーようかん

・おにぎりせんべいわさび味

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綾野 真紀

2016年9月に開業した名古屋在住の女性税理士&唎酒師です。今のところお仕事以外のことをメインに書いています。