SMG経営者塾 有楽製菓社長河合辰信さんより、『大ヒット商品ブラックサンダーに学ぶマーケティング戦略』を学びました
SMG経営者塾 昨日は有楽製菓社長河合辰信さんで、大ヒット商品ブラックサンダーに学ぶマーケティング戦略を学びました。
おお、ブラックサンダー!!!!!前月からとっても楽しみにしていました。と言いつつ、前日まですっかり忘れていて、夜に気づき慌てて予定調整しました。危なかった。
2018年に3代目社長に就任された河合辰信さんのお話で、テーマがブラックサンダーだけに私の食いつきもよく&とてもわかりやすくて面白く、休憩中にブラックサンダーをつまみながらあっという間でした。印象に残ったことなど覚書します。
私の分ではなく、同じテーブルの方の分です。こんなに色々あるとは知らなかったですが、通販やお土産含めるともっとあるそうです。ほうじ茶ラテはパッケージの色違いまであります。
睡眠不足だったので、朝専用ブラックサンダーを頂きました。コーヒーがきいてて目覚めにぴったりでおいしかったです。他のもそうですが、30円とは思えない食べ応え。後でお聞きしたら、ブラックサンダー自体は原価率が結構高いとのこと。この値段で気軽に買えるのは本当にありがたいです。
事業承継は大事 2代目の早めの予告で準備ができた
父親である2代目社長は、早くから「65歳で引退する」と公言しておられたそうです。とは言え、言うだけで実際はそんな早くはないだろうと最初は思われていたようですがお父様の意思は固く、ほんとに65歳で引退されました。過去の承継を踏まえてのことで(前回少し長引いたとのこと)、でもあらかじめわかっていたおかげで周囲も段取りができ、また河合さん自身もMBAを取得して経営の勉強をされたりと早くから後継者としての具体的な準備もでき、スムーズに承継できてありがたかったとのことです。
ただし、実際に就任するとそれなりに手は尽くして準備したものの全く役に立たないぐらい現実は全然違ったようで。でも準備してあったから助かったと実感込めておっしゃっていました。人気が出て会社が大きくなっていくときも大変だったようです。
とくに中小企業は統計にも表れている通り、どこも創業社長とともに社歴も長くなって事業承継に直面している会社が多いです。前半の菅原さんのセミナーもそうでしたが、社長のビジョンをはっきりさせて現実に手を打っていかないといけないと思いました。
ブラックサンダーは最初から売れていたわけではない
私は、2008年の北京五輪で内村航平選手の大好物という報道を聞いて知ったので、気づくのがものすごく遅かったのですが、商品自体は1994年からあったそうです。
今ならあり得ないとおっしゃってましたが、当時、デザイナー志望で商品開発は素人の担当者が考案されたとのこと。その方と先代の社長が材料のブラックココア+(子供向け商品なので戦隊ものっぽく)サンダーを付けてブラックサンダーと名付けられたそうです。
しかし子供向けにしては30円もするので高すぎて売れず、また今と違ってパッケージもBLACKTHUNDERとの英語表記で伝わりづらく、発売後2カ月で休売になります。その後九州で少し評判になり、残った資材で復活して細々と継続されたそうです。今だったらやめててもおかしくなかったのこと。廃盤にならなくてよかったと昨日いた人全員胸をなでおろしていたと思います。いや、あの場に居た人だけでなくブラックサンダーがこの世に存在しないなんて、ちょっと信じられません。もしなかったらお菓子業界の勢力図もまた違ってたのでは。
時代がブラックサンダーに追いついた
2000年代になり、パッケージも今のデザインに近いカタカナ表記のわかりやすいものになりました。これも「売れないから好きにしていいよ」という理由で新入社員が担当したとのことです。いい意味でゆるかったのがよかったのかも。口コミなどで徐々に売れていき、2004年頃に京都大学生協で販売数№1になり、セブンイレブンで通年販売もはじまり、生協の白石さんにも取り上げられ、大学生を中心にどんどん浸透して行きました。子供向け商品にしては30円は高いが、大学生向けならお手頃価格で、またこのころからコンビニにも駄菓子コーナーが出現し、チロルチョコのきなこもち等と一緒に棚に並んでいったとのこと。河合さん曰く、「時代が(ブラックサンダーに)追いついた」とのこと。自分の記憶ともつながり納得しました。
ブームにも冷静に対応
そして2008年の北京五輪で大ヒットし、2009年に販売数1億個を突破し、2016年には有楽製菓の総売上高は120億円を突破したとのことです。もう日本で食べたことない人はいないんでは。意外だったのは、北京五輪の後もすぐに増産しなかったそうです。うっすら覚えているのですが、たしか北京五輪からだいぶ経ってもなかなか買えませんでした。
過去の経験から「そのうちブームは終わる」と達観されていて、大量注文もお断りし、生産量を急激に増やすことはされなかったそうです。それで買えなかったのか…。でもおかげでブラックサンダーはますますレアになり、人気も完全に定着したとのこと。そして2011年に豊橋に工場をつくり、2012年のロンドン五輪で内村選手の活躍とともに再度話題になりました。このときも一時品薄だった気がしますが、2009年ほどではなかったと思います。人気沸騰でもすぐ増産して失速するより、4年のサイクルで生産体制をととのえつつ人気も不動のものになっていったなんてすごいなと思いました。色々大変だったとは思いますが、淡々としゃべられていて妙に納得しました。
あと意外だったのは、女子ゴルフの渋野選手もあのお菓子の次にブラックサンダーも食べてらしたようですが、やはり1発目が肝心らしく、ブラックサンダーの売上にはそれほどつながらなかったそうです。
愚直に続けたらチャンスが舞い込んで、等身大で対応したらうまく波に乗れた。
今までのブラックサンダーの歴史を端的に言うと
「愚直に続けたらチャンスが舞い込んで、等身大で対応したらうまく波に乗れた。」とのことでした。一番印象的だった言葉です。愚直に続ける、チャンスにも自分のスタンスを乱さず等身大で対応する、そうすると時代の波に無理せず乗れたとのこと。いざあんな機会があると舞い上がって自分のキャパ以上のことをして失敗してしまうこともありますが、等身大で対応というのがとても心に響きました。
そう言えば北海道旅行でもメロンのブラックサンダーを買いました。
京都でも抹茶のを見かけました。地元豊橋では、他社とコラボしてあん巻きなど豊橋ちくわ以外のユニークな豊橋名物を作られているそうです。近いので、今度行ったら買ってみます。
販促もユニークで、過去にも「一目で義理とわかるチョコ」などキャンペーンをされていましたが、今はMATTさんとコラボされてます。スライドはこんな感じです。
サイトを見たら、なんと河合さんがMATTさんメイクをするというYouTube動画がありました。昨日言ってくださればよかったのに!危うく見逃すところでした。爽やかイケメン→MATTメイクは必見です。
ブラックサンダーの知らなかった生い立ち、底力などわかってとても面白かったです。帰りにコンビニで買って帰るまでがセミナーですと〆の言葉をを守り、セブンで買って帰りました。いやーほんとに勉強になりました。オンラインショップにも色々あるらしく、また買ってみます。
【昨日の一日一新】
・YESTERDAYのサントラ盤当選
マイベストビートルズのツイート応募で、サントラ盤(5名様)が見事当選しました!嬉しいです!
『All My Loving』
赤盤で初めて聴いたとき、今後これ以上好きになる曲は出てこないだろうと確信しました。
ポールのライブで生で聴けて感動。今も一番大好きな曲で、何度聴いても毎回夢中になります❤️#マイベストビートルズ#映画イエスタデイ— 綾野真紀 (@makmakiiayano) October 14, 2019
ツイッター応募での当選は彌生さんの黒糖焼酎に続いて2回目で、好きなものが当たり続けて本当に幸せです。
綾野 真紀
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